外壁塗装の劣化の原因とは?知っておきたい対策方法も解説!

外壁塗装には風雨から外壁や家の内部構造を守る役割があります。そのため外壁塗装が劣化すると見た目が悪くなるだけでなく、外壁塗装面にひび割れや剥がれ落ちがおこり、防水性の低下を招きます。その状態が継続すると、建材への影響が出始めます。

外壁に藻が繁殖したり、黒カビが生えたり。さらに進行すると建物内部にも影響がでて、天井にシミができたり、室内の壁にもカビが発生したりするほか、土台や柱などの腐食を引き起こします。

家屋本体や生活環境の悪化を招くことにもなる外壁塗装の主な劣化原因は、経年劣化と外環境(紫外線や風雨)です。外壁塗装が劣化することで起こり得るトラブルと、外壁塗装が劣化する原因について解説します。

目次

外壁塗装が劣化するとどうなる? 

1. 建物価値が下がる

外壁塗装が劣化することで見た目が悪くなります。当然、建物の資産価値は下がります。

資産価値は立地、デザイン、管理状況によって見積もられるのが一般的です。売却をする場合も、賃貸物件にする場合も、販売価格や賃料に影響するのが建物の資産価値です。

立地やデザインは建築当時に決定する要因ですが、管理状況は外壁塗装や屋根の状況によって、判断されます。また、外壁塗装の状態が悪いと、建物の安全性を懸念される可能性もあります。そうなれば資産価値はほとんど見込めないことになります。言い換えれば、外壁塗装を良い状態で保つことで資産価値の低下を防ぐことが出来るのです。

2. 機能低下をまねく

外壁塗装が劣化し剥がれてしまうと防水性が落ちるため、外壁内部に雨などの水が入り、木材部分が腐る原因になります。柱、梁などが腐食すると建物自体が傾く原因にもなり、安全な生活環境を維持できなくなります。

また、建物の内部構造に湿気が溜まってしまうとカビの発生にもつながり、住んでいる人への健康面への影響もでることになりかねません。

さらに建物の持つ断熱性や気密性といった住環境を快適に維持する機能に悪影響がでます。こうしたトラブルを見過ごしていると建物の寿命が短くなる可能性もあります。それを防ぐためにも、劣化の原因を知り、適切に対処することが必要です。

外壁塗装劣化の4原因(経年劣化、風雨、紫外線、施工不備)

3. 経年劣化

外壁塗装が劣化してしまう原因としてまず挙げられるのは経年劣化です。外壁材や塗料に寿命があるかぎり、経年劣化は避けられません。

現在普及している塗料を使って外壁塗装していた場合の耐久年数は10年程度と言われています。これは塗料が果たす機能が保たれる期間の目安として考えられている時間であり、10年をめどに塗り替えなどのメンテナンスが必要になります。

4. 風雨による劣化

外壁塗装劣化の原因の主なものは外的要因である風雨です。

雨で水分を含み、風や日光による乾燥を繰り返しているうちに、塗装面の乾燥が進み、ヒビが入ることがあります。

また化石燃料の使用拡大により大気中に放出される二酸化硫黄や窒素酸化物が増えたことで雨が酸性化する現状が起こるようになりました。

酸性雨は水素イオン濃度の高い水と同様に、亜鉛やアルミニウムの金属を溶かす働きをします。そのため、外壁塗装や屋根の劣化を加速させると考えられています。

5. 紫外線による劣化

紫外線による外壁塗装への影響も無視できません。紫外線は外壁塗装の樹脂層やシーリングにダメージを与え、劣化させます。

とくに日当たりの良い南側や西側などでは紫外線による影響が強く、シーリングのひび割れや外壁塗装の弾性が低下しやすい状況です。そのため、塗装のめくれやひびなど劣化がすすみやすくなります。

6. 施工不備による劣化

風雨や紫外線、経年劣化など自然環境による外壁塗装の劣化のほかに施工の段階での不備が外壁塗装の劣化を速める要因になります。施工が万全でないと外壁塗装の本来の性能が発揮されない可能性があります。

具体的には、規定の濃度以下に塗料を薄めて塗装された場合や、塗料ごとに定められている乾燥時間を守らないケースが考えられます。

さらに、塗料を厚塗りしすぎるなども塗装の効果を発揮できない原因になります。なぜなら、厚く塗りすぎた塗装面は塗料の硬化不良を起こして剥がれ落ちやすくなる場合があるからです。

そのほか、下塗り塗料の塗布が十分ではない場合、職人の塗装技術が不足しており、塗装の仕上がりが基準以下になる場合が考えられます。こうした状態で塗装だれた壁面は塗料にムラが出て、乾き方にもムラが出ることになり、結果として剥がれ落ちやすい状態になります。

施工の不備があると、外壁塗料本来の耐久性や防水性が発揮されず、正常に塗布された場合に期待できる耐久年数以下で劣化することが考えられます。

外壁塗装劣化を早期発見して、メンテナンスを行う

どんなに優れた技術で最高品質の塗料を塗布したとしても、塗料や壁面の寿命がある以上、適切な時期にメンテナンスを行う必要があります。しかし、その期限よりメンテナンスが必要になる可能性が高いのが外壁です。

日常生活で意識することの少ない外壁塗装は気がついたら建物内部にも影響をおよぼすほどに劣化していた、というケースがあります。

外壁塗装が劣化を早期に発見するために、次のような症状を見のがさないようにしましょう。

7.ツヤが落ちる、変色、退色

外壁でとくに日当たりのよい側面の塗料が変色している、ツヤが落ちているなどの症状が出始めると、塗料が外的要因に影響を受け、劣化し始めているサインです。

8. チョーキング現象

チョーキング現象は、外壁塗装の塗膜に含まれている樹脂が分解されることで起こる症状です。外壁を手で触れると白っぽい粉が付着するようになります。このような症状が出ている場合には外壁塗装の塗り直しを検討しましょう。

9.藻やカビが繁殖している

外壁塗装が劣化し、表面に撥水性がなくなると水分が外壁内にも入り込むため、藻やカビの温床になります。外壁を見ると緑色や黒く汚れた部分が目立つようになります。

こうなると外壁塗装のみならず、外壁材などのチェックも必要な場合があります。

外壁塗装は私たちの皮膚のようなもの。傷がないか、日焼けはしすぎていないかなど、定期的に意識をして見回してみましょう。

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